底上げ解消!シフォンケーキの底上げ原因と対策

シフォンケーキ

こんにちは、ゆーさんです。

シフォンケーキは少ない材料で家庭でも手軽に作れるところが魅力です。

しかしレシピ通りに作っているのに、型を外すと底に穴が開いてしまう底上げ起こしてしまうことがあります。

僕も原因がわからず何度も底上げをしまう時期がありました。

綺麗なシフォンケーキを焼くには事前に失敗の原因と対策を知ってコツをつかむことが大切です。

今回は底上げの原因と対策ポイントについて解説していきます。

底上げとは

シフォンケーキの底上げとは型を外した時に底面に大きな空洞が空いてしまっている状態のことを言います。

焼いている時や冷ましている間には変化がなく、型外しするまでわからないので作成中に見極めることが困難な失敗です。

大きなドーナツ状や一部のみといろいろなパターンがありますが底上げの原理は基本的に同じです。

なぜ底上げするのか

シフォンケーキは膨らみを保つために逆さまにして冷まします。

そのためシフォンケーキは型にしっかりと張り付いている必要があるのですが、張り付きが不十分だと冷ましているうちに重力に負けて底にくぼみができます。

また焼いている最中に空洞ができてしまい冷ます前から底上げしているという可能性もあります。

つまり底上げは何らかの理由でシフォンケーキの底が張り付いていないため生地が重力に負けてしまう、もしくは焼成過程で生地の底に空洞ができてしまうために起こります。

イラストによる説明

底上げの原因

卵黄生地の乳化ができていない

卵黄に油を加える際に十分に乳化ができていないと底上げの原因となります。

乳化は油と水が均一に混ざり合った状態のことを言いますが、これが不十分だと油が水を覆った状態になってしまいます。

型に油を塗ると外しやすくなるように油が外側に来てしまうと十分に張り付かず底上げの原因となってしまいます。

メレンゲが柔らかすぎる・泡立てすぎている

メレンゲの泡立てが不足しているもしくは立てすぎているとメレンゲの泡が不安定になってしまいます。

泡が不安定なため焼成によってつぶれてしまいその結果大きな気泡の塊になり底上げの原因なってしまいます。

また気泡が安定していないと生地を支えることができず生地が縮んでしまいます。

特に夏場や古い卵は水溶性の卵白が増えるためメレンゲの安定性が悪くなるため特に失敗しやすくなります。

生地の底に空気が入った

型に生地を流し入れる際に底に空気が入ってしまうことがあります。

そのまま焼成すると空洞になってしまうため竹串で底をかき混ぜ空気を抜く必要があります。

またシフォンケーキ型は筒部分と側面が分離しているためたたきつけた際に浮いてしまい空気が入ることがあります。

そのためシフォンケーキの空気抜きは強く叩きつけないようにしてください。

オーブンの温度が適正でない

オーブンの温度は高すぎても低すぎても底上げの原因となります。

  • 高すぎる場合:急激に勢いよく生地が膨らみすぎてそこに空洞ができ、底上げの原因となる
  • 低すぎる場合:型に十分に生地が張り付かず冷ましている最中に底上げしてしまう(特に下火不足)

生地の水分量が多い

シフォンケーキのレシピには生地をよりしっとりさせるために水分量が多くなっているレシピがあります。

またフルーツが入っている生地も水分量が多くなりがちです。

型に張り付くには水分が蒸発し生地が型に焦げ付く必要があります

しかし水分量が多いと生地は生焼けになり底上げの原因となります。

そのため水分量の多いレシピは必然的に難易度が上がってしまいます。

乳化剤入りの油を使用している

健康系の油(ヘルシーリセッタなど)の原材料に使われている乳化剤には消泡性という働きがあります。

文字通りメレンゲの泡を消してしまうので、メレンゲの安定性がなくなり焼き上げると泡が潰れてしまい底上げの原因となってしまいます。

底上げ対策

以上の原因から底上げしないためには

  1. 乳化剤の入っていない油を使用して
  2. 卵黄生地を乳化させ生地が底に張り付く状態にして
  3. 安定したメレンゲを作り大きな気泡が生まれないようにし
  4. 焼く前から空気が入らないことにも注意をして
  5. しっかり適切に焼いて生焼けを防ぐ

必要があります。

しかし一口に気を付けるといってもなかなかどうすればいいかわからないこともあると思います。

そこでこれらの具体的な対策として僕が実践していることを紹介していきます

底上げの具体的対策 ()内は上の番号
  • 乳化剤の入っていない油を使用する(1)
  • 油、水分を湯煎しておく(2)
  • 油、水分はゆっくり加える(2)
  • 卵黄はマヨネーズ状持ったり白っぽくなるまでしっかり泡立てる(2)
  • 卵白は直前まで冷蔵庫に入れておく(ただし冷凍はしない)(3)
  • メレンゲは固めに立てる(掬い上げたときに角が2~3本立つくらい)(3)
  • 新鮮な卵を使う(3)
  • 卵白に塩もしくはレモン汁を加えてメレンゲの安定感を上げる(3)
  • 型に流し込んだ後の竹串で底を1周かき混ぜる(4)
  • 型をたたきつけて空気抜きしない(4)
  • オーブンの余熱は長めにとる(5)
  • 焼成温度より20℃ほど高い温度で予熱する(5)
  • 天板ではなく網(魚焼き用など)をしたに敷き下から熱が入るようにする(5)
  • 網がない場合天板も十分に予熱する(5)

作る前に材料選びでは原材料に乳化剤が使用されていない油を使用するようにしてください。

コレステロールゼロの油に含まれていることが多いので健康系の油を使用される場合は原材料を確認して乳化剤が入っていないかをチェックしてみてください。

健康系の油でも乳化剤が含まれていないこともあるので使用したい油の原材料を確認してみてください。

乳化は温度が低すぎると起こりにくいので油と水分を人肌程度に温めておくことで乳化が起こりやすくなります。

また卵黄生地の温度が上がることで焼き始めの生地の温度が上がり焼き不足の対策にもなります。

ただし温度が高すぎると卵黄が固まってしまうので高くなりすぎないように注意をしてください。

卵黄生地は油を入れて見た目が混ざったように見えても乳化はしていません。

生地が白っぽくもったりするまでしっかり混ぜてください。

持ち上げたときに角が複数立つ状態

メレンゲはレシピにもよりますが少し硬めに立てるくらいの方が柔らかいメレンゲより失敗が少なくできます。

また卵白に塩もしくはレモン汁を数的加えることでメレンゲの泡が安定するのでメレンゲを作る際にはどちらかを加えるようにしてください。

夏場の卵や古い卵は水溶性の卵白が増えメレンゲの安定性が下がるので新鮮な卵を使用するようにしてください。

焼く前の段階で底に空気が入っているとそのまま空洞となってしまうため型に入れた後は竹串で空気抜きを行ってください。

シフォンケーキ型は二つに分かれるため強くたたきつけると隙間から空気が入ってしまうことがあるのでたたきつけての空気抜きは行わないでください。

ココットの上に網を置いて下火対策

家庭用のオーブンは予熱完了のお知らせ後もしばらく設定温度に達していないことがしばしばあります。

実際我が家のオーブンは予熱完了の通知直後は設定温度より30℃も低かったです。

そのため予熱時間は長めにとるようにしてください

オーブンの温度はメーカーや固体によって癖があるので正確な温度で焼くためにはオーブン用の温度計の使用をおすすめします。

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さらにオーブンの開閉は素早く行っても10~20℃程度温度が下がってしまうので予熱温度は焼成温度より20℃程度高くしてください。

また家庭用の電気オーブンには下火が弱いタイプのものも多く出回っています。

そのため天板ではなく網の上にのせて下からの熱が入るようにすると底上げが解消されることがあります。

またサイズの合う網がない場合は予熱の段階からしっかり天板を温めるようにしてください

対策しても底上げする場合

色々対策をしたけれどもそれでも底上げしてしまうこともあります。

その場合以下のことを試してみてください。

  • 水分量の少ないレシピに変える
  • 型を紙もしくはアルミの型に変える
  • 型のサイズを一つ小さくしてみる
  • 焼き時間を延ばす5分ずつ

水分量の多いレシピは水分を含んだしっとりふわふわな生地でとてもおいしく仕上がります。

しかしその分焼き加減も難しく難易度も上がってしまうので最初のうちは水分の少なめのレシピで練習することをお勧めします。

ちなみに基本のプレーンシフォンのレシピでは水分量を少し多めにしていますが水を50mlに変えてもバランスよくできるのでよかったら試してみてください(^^)

テフロン加工のシフォンケーキ型は型が張り付きにくく底上げの原因となります

紙は目が粗く張り付きやすく、アルミも生地がしっかりと張り付いてくれるのでテフロン加工の型をお使いの型は型を変えてみることも底上げ対策となります。

また基本的に型のサイズは大きくなるほど生地の量が増え焼成時間も長くなるので難易度が上がります。

20㎝以上の大きなサイズで作られている方は型のサイズを一つ小さくしてみることで難易度がぐっと下がるかと思います。

オーブンに関してもメーカーや機種さらに個体により温度差があるのでレシピ通りで焼成しても焼き不足となることがあります。

いろいろ改善したうえで底上げしてしまう場合はレシピより長めに焼成することも検討してもいいかと思います。

底上げ脱出へのポイント

色々対策を紹介しましたが「早速全部試してみよう」となっている方はちょっと待ってください

底上げに限らず失敗改善をするときは一つずつしっかり対策しながら作ってみてください。

なぜならすべて対策したつもりで再び失敗してしまうと何が原因かわからなくなってしまい底上げから脱出できない状態になってしまいます。

  • まずは乳化対策を完璧にして焼いてみる。
  • それでも失敗するようなら続いて乳化対策とメレンゲをしっかり対策する。
  • さらに失敗するなら空気抜きも併せて気を付ける

といった形で順番にやっていくことで自分の底上げの原因を知ることができます。

地道な作業になりますが一つ一つ原因を解決していくことで確実に底上げからは脱出していけるはずです。

底上げシフォンのリメイクはシフォンラスクがおすすめ

底上げしたシフォンケーキは食感は柔らかいためそのまま食べても美味しいのですが、人に渡したりするには少し不格好ですよね。そんな時におすすめなアレンジがラスクにしてしまう方法です。

シフォンラスクは薄くスライスして水分を飛ばして作るので底上げしていても作ることはできますし保存方法も常温で可能なためプレゼントにはもってこいのアレンジですよ。

まとめ

今回は底上げの対策についてまとめました。

基本的な対策としては

  1. 卵黄生地しっかり乳化させる
  2. 強いメレンゲを作る
  3. 型の底に空気が入らないようにする
  4. 適正な温度、焼き時間で焼く

といったことになります。

それでも改善しない場合に

  1. 水分量の少ないレシピに変える
  2. 型を紙もしくはアルミの型に変える
  3. 型のサイズを一つ小さくする
  4. 焼き時間を延ばす5分ずつ

といったことを行ってみてください。

底上げしてしまうと悲しくなってしまいますがこれらの対策で確実に底上げから遠のくことができます。

少しでも参考になれば嬉しいです(^^)

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